お子さんへの早期教育を考えたことがあるなら、「モンテッソーリ教育」や「レッジョ・エミリア教育」という言葉を聞いたことがあるはず。
どちらも子どもの教育方法として知られた手法ですが、いったいどのように違うのでしょうか?
どちらもイタリアで生まれた教育法
簡単にまとめると、各教育法の違いは下の表の通り。
モンテッソーリ教育 | レッジョ・エミリア教育 | |
---|---|---|
起源 | マリア・モンテッソーリによって開発 | イタリアのレッジョ・エミリア地方が発祥 |
教育環境 | 子供の身長や能力に合わせて設計。 | 教室は「第三の教師」と考えられ、学びを刺激する学習環境作り |
教材 | 教師が個々の進行度に合わせた教材を提供 | 子供たちの関心に応じて教材やプロジェクトが進化 |
表現方法 | 特定の教具を使用し、具体的なスキルを学ぶ | 「子供は100の言語を持つ」という観点から、多面的な表現(美術、音楽、会話、ゲームなど)を奨励 |
教師の役割 | 子供の学びをガイドし、自発的な学びを促す | 教師は子供たちと共に学び、その学習経験をまとめてガイドする役割を果たす |
学習スタイル | 子供が自分のペースで学び、個々の進行度に合わせて進む | 学びのプロセスはより柔軟で、子供たちの関心に応じてプロジェクトが進化 |
両者ともに自主性を尊重し、子どもの能力と興味に基づいて学習体験を提供しますが、その具体的なアプローチには違いがあります。
モンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育は、マリア・モンテッソーリによって考案され、子どもが自分のペースで学ぶことを重視しています。
具体的には、教育環境は子どもの身長や能力に合わせて設計され、さまざまな教具を使用して子供が自分で選んで学べるようにしています。
教師の役割は、子どもの学びをガイドし、個々の進行度に合わせた資材を提供することです。
レッジョ・エミリア教育
レッジョ・エミリアのアプローチは、イタリアのレッジョ・エミリア地方で生まれました。
この教育法では、子どもは「100の言語」を持つという哲学があり、美術、音楽、会話、ゲームなどを通じて多面的な表現を奨励しています。
学びのプロセスはより柔軟であり、子どもたちの関心に応じてプロジェクトは進化します。
教師は子どもたちと共に学び、その学習経験をまとめ、ガイドする役割を果たします。
これらの教育法は一見似ていますが、モンテッソーリはより構造化されており、レッジョ・エミリアはより創造的な表現と探求を強調している点が異なります。
どちらが良いということはない
モンテッソーリ教育は、子どもが自分自身のペースで独立した学習を進めることを重視し、自立心と自尊心を育むのに役立つとされています。
一方、レッジョ・エミリア教育は、子どもたちが共同で学び、問題解決能力を発展させることを重視し、子どもの関心に基づいたプロジェクトによる学習が奨励されます。
どちらの教育方法も、子どもたちの好奇心を養い、自発的な学びを促進し、生涯学習者としてのスキルを育むことに焦点を当てていることは間違いありません。
どちらの方が優れているということは言えませんが、各家庭にあった教育法を柔軟に取り入れることが大切ですね。
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