寝る前などに絵本の読み聞かせをしているご家庭もあると思いますが、読み方に気をつけたことはありますか?
実は、こちらがただ一方的に読むだけではなく、読みながら子どもと対話することで、より子どもの脳の発達に効果的と言われているんです。
こういった対話型の読み聞かせのことを「ダイアロジック・リーディング」と呼び、近年、新しい読み聞かせ方法として注目を浴びています。
一方通行の読み聞かせはおしまいにしよう
子どもと大人が積極的に会話を交わす対話型の読書「ダイアロジック・リーディング」。
これは、子どもが物語をより理解し、語彙を増やし、言語表現力を向上させるために効果的な方法とされています。
一体どのように行うのでしょうか?
具体的なやり方をご紹介します。
- 質問を投げかける
物語を読み進める過程で、子どもに対して物語の内容に関連する質問をします。
例えば、「ここでくまさんは何をしていると思う?」、「このあと、何が起こると思う?」などです。
物語を読みながら子どもに質問を投げかけることで、子どもはただ受け身でいるだけでなく、主体的に物語を考えるようになります。
これにより、思考力や理解力が養われ、物語の内容を深く理解するための基盤が作られるのです。
- 子どもの回答を待つ
子どもが自分の考えを言葉で表現する時間を与えることで、子どもの言語表現力を育てるとともに、自己表現の自信をつけることができます。
また、自分の意見や感じたことを言葉で表現する経験は、コミュニケーション能力の発達にもつながります。
- 子どもの回答を評価する
「そうだね!」と同意したり、共感することで、子どもの回答を評価します。
そうすると子どもは自分の思考や表現が認められ、理解されていると感じます。
これは自己肯定感を高め、自信をつけるために重要なこと。
また、間違いから学ぶことで、問題解決能力や理解力を高めることもできます。
- 回答を拡張する
子どもの回答をさらに発展させ、詳細を追加することで、子どもは新たな語彙や表現を学びます。
これにより、子どもの語彙力や理解力が深まり、言葉での表現力が豊かになります。
例えば、子どもが「くまさんはりんごを取ろうとしている」と言ったら、「そうだね、よく見ているね」と評価した後に「この間動物園で見たくまさん大きかったよね!きっとすごく大きい木なんだね」など、さらに想像させる余地を与えます。
- 再度質問する
話が拡がった内容に基づいて再度質問することで、子どもは新たな情報を理解し、それを言葉で表現する練習をします。
「じゃあ、くまさんはどんな動物なんだっけ?」と聞き、子どもがちゃんと理解をしているかを確認しましょう。
これにより、新たに学んだ言葉や概念を、自分自身の言葉で表現できるようになり、「どうしてこうなるんだっけ?」と考える力を養うことに役立ちます。
交流の時間をさらに有意義に
ダイアロジック・リーディングをすることにより、読み聞かせを単なる親子の交流の時間から、子どもの語彙力や言語理解力を育むツールに変えることができます。
さらに子どもが主体的に考え、感じ、表現する能力を育てる有効な方法!
全てをやらなくても、「読みながら子どもと対話し、質問する」これを意識してやるだけでも、子どもとの読み聞かせの時間が有意義なものになるはず!
ぜひ、今夜から試してみてくださいね。
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