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OniGO通信

「妊娠中って、どんな食生活を送ったらいいの?」

「食べてはいけないものはある?」

初めての妊娠は、色々な疑問が生まれてきますよね。

実は、妊娠中はこれまで普通に口にしていた食材を控えた方がいいことも。

避けた方がいい食品や、摂り方に気をつけたい食材、NGな飲み物など、妊婦さんが知っておくべきOK・NG食品について徹底解説します!

妊娠中の食事について




妊娠中はお腹の赤ちゃんのことを考え、栄養に偏りなく健康的な食事を心がけたいもの。

しかし、初期はつわりで食べられるものが限られていたり、食欲がなかったりとどうしても食事に影響が出てしまいます。

そのため、無理をして栄養バランスを気にせず、食べたいときに食べられるものを食べるのが良いでしょう。

栄養については、つわりが落ち着いてから管理すれば問題ありません。


⚫︎つわりを軽減!積極的に摂りたい食材は?

とはいえ、できれば辛いつわりを軽減したいもの。

つわりの軽減に役立つと言われているのが、しょうがです。

一般的に生姜は体を温めたり風邪予防の効果などが知られていますが、それだけでなく、吐き気を軽くする効果もあるとされており、その証拠に、病院でつわりを軽減するために処方される漢方薬の半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)や小半夏加茯苓湯(ショウハンゲカブクリュウトウ)にも生姜が含まれています。

ですが、大量に摂取したからといって効果が大きくなるということもないので、適量を守り、おいしいと感じられる範囲で摂るようにしましょう。


⚫︎不足分はサプリで補おう

つわり期はもちろん、妊娠していないときでも、栄養バランスの偏らない食生活を送るのは難しいですよね。

妊娠中は、赤ちゃんの発育や母体の変化に合わせて必要な栄養素も増え、これまで以上に気を使うもの。

妊娠前〜妊娠後期まで、一般的な1日の栄養の摂取量について、表にまとめてみました。

期間 栄養素 推奨量 注意点
妊娠前 葉酸 240μg 神経管欠損症のリスクを減少
10.5mg 貧血予防
カルシウム 600mg 骨の健康
ビタミンD 5.5μg 骨の健康
妊娠初期 葉酸 440μg 胎児の発育促進
11mg 貧血予防
カルシウム 650mg 骨の健康
ビタミンD 5.6μg 骨の健康
妊娠中期 葉酸 480μg 胎児の健全な発育
11.5mg 貧血予防
カルシウム 700mg 骨の健康
ビタミンD 5.7μg 骨の健康
妊娠後期 葉酸 500μg 胎児の健全な発育
12mg 貧血予防
カルシウム 750mg 骨の健康
ビタミンD 5.8μg 骨の健康

このように、妊娠前〜妊娠中でも週数が進むにつれ、必要な栄養素の量が変わってくることがわかりますね。

不足しがちな栄養素を補給するには、サプリメントから摂取するのが手軽で便利!

ですが、ビタミンA(レチノール)など過剰な摂取に気をつけたい栄養素もありますので、飲み始める前に、かかりつけ医に飲んでも問題ないか確認してもらう方がいいでしょう。

妊娠中控えるべき食品・飲料


妊娠をきっかけに食生活を見直す方もいるかと思いますが、なんでも食べていいわけではありません!

中には摂取しない方がいい食品もあるので、把握した上で健康的な食生活を送りたいものです。

NG食材 食品例
生もの 生肉(レアステーキ、ユッケ、鳥刺しなど)、生魚(刺身、寿司など)、生ハム、スモークサーモン、レバーパテ、ナチュラルチーズ、生卵
アルコール ビール、日本酒、焼酎などお酒類全般、酒粕の甘酒(麹はOK)、ウイスキーボンボンなどアルコールを含む菓子

⚫︎生もの

生肉(レアステーキ、ユッケ、鳥刺し、ローストビーフ、肉寿司、馬刺し、牛タタキなど)、生魚(刺身、寿司、カルパッチョなど)、明太子、生ハム、スモークサーモン、レバーパテ、ナチュラルチーズ、生卵、生牡蠣など非加熱の貝類 など

生ものには寄生虫や、リステリア菌や食中毒などの細菌がいるリスクがあり、赤ちゃんに影響が出る可能性があるため、避けた方がいいでしょう。

また、妊娠中は免疫力も低下するため、普段より感染症にかかりやすいこともわかっています。

生卵にはサルモネラ菌がいる可能性もあり、感染すると腹痛や下痢、発熱などの症状を引き起こします。

さらに、生肉にはトキソプラズマという寄生虫が存在することがあります。

ネコ科の動物から感染することもあるのですが、妊娠初期にトキソプラズマに感染すると流産などにも繋がりかねない可能性があるので、お肉はしっかり加熱して食べるようにしましょう。


⚫︎アルコール

ビール、日本酒、焼酎などお酒類全般、酒粕の甘酒(麹はOK)、ウイスキーボンボンなどアルコールを含む菓子

妊娠中の飲酒やアルコールを含む食品の摂取は、赤ちゃんに様々な健康被害をもたらす可能性があります。


妊娠中にアルコールを摂取することで最もポピュラーな障害が「胎児性アルコール症候群」(FAS)です。

症状としては、顔の形状異常や成長の遅れ、行動や認知への影響などが挙げられます。

そのほかにも流産、早産のリスク増加や、低体重で出生する可能性が高くなったりと百害あって一利なし。

妊娠中のアルコール摂取で起こるリスクは、摂取するアルコール量や頻度などによっても異なります。

医師によってはビール1日1杯程度(350ml)の飲酒を許容していることもありますが、明確なガイドラインは存在しないため、多くの専門家などは妊娠中の禁酒を推奨しています。

量に気をつけるべき食品・飲料


少量なら問題ありませんが、たくさん食べると赤ちゃんに影響が出る食品についてもご紹介します。

制限したい食材 食品例
大型の魚 メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ など
ヒ素・ヨウ素を含むもの ワカメ、ひじき、昆布 など
ビタミンA(レチノール)を多く含むもの レバー、うなぎ、のり など
カフェイン飲料 コーヒー、お茶、紅茶、エナジードリンク、栄養ドリンク、ココア、コーラ など

⚫︎大型の魚

クロマグロ(本マグロ)、ミナミマグロ(インドマグロ)、メバチ(メバチマグロ)、クロカジキ、メカジキ、マカジキ、キンメダイ、ムツ、ウスメバル、ユメカサゴ など

マグロ類、サメ類、くじらなど大型の魚は、食物連鎖により水銀を多く含んでいます。

水銀は胎児の中枢神経の発達に影響を及ぼすとされているため、食べる量には注意が必要。

食べてはいけないというわけではなく、週2回以内(合計で週におおむね100~200g程度以下)にすることをおすすめします。

ツナ缶やアジ、鮭、サバ、イワシ、サンマ、鯛、ブリ、カツオ、キハダなどの魚は水銀の濃度が低いため、気にせず食べて問題ありません。


⚫︎ヒ素・ヨウ素を含むもの

ワカメ、ひじき、昆布、めかぶ、ところてん など

元々日本人は海外に比べて海産物を多く摂取しているので、少し控えめにした方がいいでしょう。

とくに昆布は多くのヨウ素が含まれており、過剰に摂取すると赤ちゃんの甲状腺機能の低下につながると言われています。

1日に摂取していい量は2,000μg/日と言われているので、これを目安にして、下記の表を参考にしてくださいね。

食材 含有量
昆布(乾燥) 5cm角(5g) 10,000μg
ひじき(乾燥) (5g) 2250μg
わかめ(水戻し) 1人前(10g) 190μg
ところてん 1人前(100g) 240μg


⚫︎ビタミンA(レチノール)を多く含むもの

レバー、うなぎ、のり、イカ など

ビタミンAには、主に動物性の食品に含まれる「レチノール」と、主に植物性の食品に含まれる「プロビタミンA(α-カロテン・β-カロテン・β-クリプトキサンチン)」の2種類があります。

今回気をつけたいのは動物性のレチノール。

妊娠初期に過剰に摂取すると、赤ちゃんの奇形につながる可能性があることがわかっています。

植物性のビタミンAは、体内で不足した時に必要な分だけビタミンAに変換されるので、植物性のものはいくら摂取しても問題ありません。

ビタミンAはマルチビタミンなどのサプリにも入っているため、動物性なのか植物性なのかきちんと確認しておきましょう。

また、女性は美白目的でレチノールが配合されている化粧品を使用することもありますが、経皮から吸収される分はわずかなので、こちらはあまり気にする必要はなさそうです。

成人女性が1日に摂取していいレチノールは650~700μgと言われており、主な食材の含有量は以下です。

レバニラ1人前は大体100gの豚レバーが使用されていますので、1食で軽々と許容量を超えてしまいますが、週に1回程度の摂取であれば問題ありません。

毎日など継続的に食べてしまうと、影響が出やすくなってしまいますので、気をつけましょう。

食材 含有量
鶏レバー 100g 14,000μg
豚レバー 100g 13,000μg
うなぎ 100g 2,400μg
ほたるいか 100g 1,500μg
のり 100g 3,600μg

⚫︎カフェイン飲料

コーヒー、お茶、紅茶、エナジードリンク、栄養ドリンク、ココア、コーラ など

カフェインと聞くとコーヒーが思い浮かびますが、コーヒーだけでなく、お茶類、エナジードリンクなど様々な飲料にカフェインが含まれています。

決してカフェインを摂取してはいけないというわけではなく、リラックスや集中のために飲むことは問題ありません。

WHO(世界保健機構)によると、妊娠中のカフェイン摂取は300mg/日までに抑えておくことが推奨されています。

これは、コーヒーに換算すると3〜4杯分。

日本人は欧米諸国に比べ小柄なので、もうすこし少なめの摂取を意識した方がいいかもしれません。

ミルクを入れたり、デカフェを選ぶなどして、上手に調整できるといいですね。

また、チョコレートもカフェインが含まれていますが、ミルクチョコレートなら大体コーヒーの1/6のカフェインが含まれています。

しかし、ハイカカオのチョコレートになるとミルクチョコレートの2〜4倍のカフェインが含まれるので、1かけらなどに留めておくほうが無難です。

⚫︎その他、味の濃いもの



そのほかにも、揚げ物や辛いもの、甘すぎるもの、塩辛いものなど味が濃い食べ物の摂取は程々にしておきましょう。

カロリーももちろんですが、胃に負担がかかるので、とくにつわり期は戻してしまうことも。

妊娠糖尿病や、妊娠高血圧症候群になってしまう可能性も高くなるので、ヘルシーな食生活を心がけましょう。

妊娠時期別!気をつけたいポイント




妊娠中の女性の体は、赤ちゃんの成長とともにさまざまな変化を経験します。

そのため、妊娠の各時期において必要とされる栄養素や注意点も変わってきます。


⚫︎妊娠初期

妊娠初期は、赤ちゃんの体や神経管などの発達に最も重要な時期。

そのため、神経管が正しく発達するのを助ける葉酸や、骨の形成に役立つビタミンDなどを積極的に摂取しましょう。

また、血流量が一気に増えるため、貧血気味になることも。

意識して鉄分を摂ることも忘れないようにしましょう。

しかし、まだつわりがある時期なので、無理をせず、そのとき食べられるものを食べることも大事です。


⚫︎妊娠中期

中期に入ると、つわりが終わりを迎え、色々なものが食べられるようになってくる人も多いでしょう。

この頃から、栄養に気を配った食生活がスタートできるといいですね。

赤ちゃんの骨や歯の形成に必要なカルシウムや、脳、視覚の発達に役立つオメガ3脂肪酸、健全な成長を助けるビタミンCなどを中心に摂取していきましょう。

食事だけでは摂取が難しいものはサプリから摂取することをおすすめします。

少しずつ体重が増加してくる頃なので、味の濃いものや高カロリーな食べ物はたまにのお楽しみにしておいた方が良さそうです。


⚫︎妊娠後期

妊娠後期は、驚くほど簡単に体重が増えてしまう時期。

カロリーや食事量、メニューに気をつけて、体重が増えすぎないように気をつけましょう。

また、後期でお腹が大きくなると逆流性食道炎になりやすくなるので、一度にたくさん食べるのではなく、少量を小分けにして食べる方が良いかもしれません。

また、こむら返りなどが起こりやすい時期でもありますので、マグネシウムなどのミネラルや鉄分を意識して摂りましょう。

NG食品は守りつつ頑張りすぎないで




食べない方がいいNG食品や控えた方がいいものについて紹介してきましたが、いかがでしたか?

好きなように食べられないことがストレスになってしまうかもしれませんが、絶対NGなものは避けておけば、あとは体重や体調と相談した上で、スイーツや揚げ物などを食べても問題ありません。

食べ過ぎないように節度を守り、お腹の赤ちゃんのためにも健康的な食生活ができるよう気をつけたいですね!

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