スーパーで購入した新鮮な大根、すぐに使い切れない場合もありますよね。
そんなとき、適切な保存方法を知っていれば、大根の鮮度を保つことができ、美味しく長く楽しむことができます。
この記事では、
・大根の正しい保存方法
・大根の葉の保存方法
・保存に適した大根の選び方
・保存した大根を美味しく調理できるレシピ
をご紹介します。
毎日の料理に役立つ保存テクニックをぜひご活用ください!
目次
1. 大根を長く美味しく保存する方法と手順を詳しく解説!冷蔵・冷凍・乾燥の保存術
2. 大根を丸ごと冷蔵保存する方法
①大根を1本丸ごと冷蔵保存する手順
3. 切り分けた大根の冷蔵保存方法
①切り分けた大根を冷蔵保存する手順
4. 大根の冷凍保存方法とその活用アイデア
①調理しやすい大きさに切って冷凍保存する手順
②冷凍大根の特徴と活用アイデア
③大根おろしにした状態で冷凍保存する手順
④冷凍大根おろしの特徴と活用アイデア
5. 大根の乾燥保存方法とその活用アイデア
①大根を乾燥保存する手順
②乾燥大根の特徴と活用アイデア
6. 大根の葉の保存方法と活用アイデア
①大根の葉を冷蔵保存する手順
②大根の葉の活用アイデア
7. 新鮮な大根を選んでさらに保存期間を延ばそう!
8. 解凍不要!冷凍大根や大根の葉を使ったレシピ
①冷凍大根と豚バラ肉の煮物
②冷凍大根とわかめの味噌汁
③大根の葉のふりかけ
④水戻し不要!切り干し大根の煮物
9. まとめ
大根を長く美味しく保存する方法と手順を詳しく解説!冷蔵・冷凍・乾燥の保存術
新鮮な大根をできるだけ長く楽しむためには、用途に合わせた適切な方法で保存することが大事です。
ここからは、保存方法ごとに特徴やコツ、注意点などを交えながら詳しく解説していきます。
大根を丸ごと冷蔵保存する方法
大根やごぼうのように土の中で育つ野菜は「土付き野菜」と呼ばれ、土が付いたままの状態であれば長期保存が可能ですが、土を洗い落としてしまうと日持ちが短くなるため、注意が必要です。※1
保存する温度に関しては、「常温で保存している」という方もいるかもしれませんが、大根の最適な保存温度は0〜1℃とされています。※2
そのため、購入後はすぐに冷蔵庫で保存することをおすすめします。
※参照1/千葉県 農林水産部|美味しい野菜や果物等の選び方 上手な保存方法
※参照2/農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)|野菜の最適貯蔵条件
大根を1本丸ごと冷蔵保存する手順
保存の手順
①包丁で茎の部分を切り落とし、葉と根を分けます。
これは、葉が根の養分や水分を吸い上げるのを防ぐためです。
②乾燥防止のため、根の部分を新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。
大根のような縦に成長する野菜は、土の中と同じように根を下に向けた状態で立てて保存することで、鮮度を保ちやすくなります。
保存期間の目安:1ヶ月程度
切り分けた大根の冷蔵保存方法
次に、大根が丸ごと冷蔵庫に入らず切り分けて保存する場合や、使いかけの大根を保存する方法をご紹介します。
切り分けた大根は乾燥しやすいため、保存には工夫が必要です。
適切に保存することで、鮮度を保ちながら美味しさを長持ちさせることが可能となります。
切り分けた大根を冷蔵保存する手順
保存の手順
①乾燥防止のため、切り口だけでなく大根全体をラップでしっかり包みます。
②大根は特有の香りが拡散しやすいので、ラップで包んだ後に、フーリザーバッグなどの密閉袋に入れます。
空気をしっかり抜くことで、乾燥やニオイ移りを防ぎます。
冷蔵庫で保存する際は、大根を丸ごと冷蔵保存する方法でご紹介したように、野菜室に立てて保存すると良いでしょう。
保存期間の目安:3〜4日程度
冷蔵保存する際の注意点:調理用やサラダ用などに細かく切った大根は日持ちがしないので、次の日には使い切るようにしましょう。
大根の冷凍保存方法とその活用アイデア
大根を冷凍保存すると、鮮度を保ったまま長期保存が可能になり、必要なときにすぐ使えるため非常に便利です。
冷凍保存は手軽に行えるため、日々の調理で大根を効率よく活用したい方におすすめです。
ここからは、大根の冷凍保存方法と活用アイデアをご紹介します。
調理しやすい大きさに切って冷凍保存する手順
保存の手順
①大根を用途に合わせて切り分けます。
例えば、煮物用には厚めの輪切り、スープ用にはいちょう切りや短冊切り、細切りのような一口サイズにしておくと、解凍せずそのまま使用することができ、調理がスムーズに運びます。
大根の皮には栄養が豊富なので、一口サイズに切る場合は、あえて皮を残しておくことをおすすめします。
②切った大根をフリーザーバッグのような密閉袋に入れ、しっかり空気を抜いて封をします。
尚、厚みを平らにならすことで、手早く凍らせることができ、味や食感、おいしさを保つことができます。
保存期間の目安:3週間程度
冷凍大根の特徴と活用アイデア
冷凍した大根は、解凍せずにそのまま煮物やみそ汁など火を通す料理に使うことをおすすめします。
大根は、冷凍することで細胞が壊れ、解凍時に水分が抜けるため、解凍した大根はシャキシャキとした食感を失い、サラダのような生食向きではなくなるのです。
しかし、この特性を生かして調理することで、簡単に味のしみた煮物やおでんなどをつくることができます。
冷凍大根に味がしみこみやすくなる理由は、浸透圧の働きによるもので、解凍時に流れ出る水分の代わりに、調味料の塩分が浸透しやすくなるからです。
また、流れ出た水分には、大根の旨みや栄養が含まれているため、煮汁ごと活用することで、より深い味わいを楽しむことができます。※3
時短のコツ:大根だけを冷凍保存するのも良いですが、大根・人参・玉ねぎや、大根・白菜・小松菜など、いくつかの野菜を組み合わせて保存しておくと、忙しいときにとても便利です。
例えば、用途に応じて必要な野菜の入ったストックを選べば、下ごしらえの手間を省きながらスムーズに調理を進めることができます。
また、複数の野菜を一緒に保存することで、栄養バランスの取れた食事を手軽に作れる点も大きな魅力です。
※参照3/農林水産省|Let's!和ごはんプロジェクト 簡単な「冷凍ワザ」で、野菜を新鮮に!おいしく!
大根おろしにした状態で冷凍保存する手順
保存の手順
①大根をすりおろす。
このとき、おろし汁は捨てないようにしましょう。
②一食に使う量ずつラップで包み、まとめてフリーザーバッグに入れて冷凍します。
この際、おろし汁を絞りすぎず適度に含ませておくことで、解凍後もパサつきません。
保存期間の目安:1~2週間程度
冷凍大根おろしの特徴と活用アイデア
大根は冷凍すると細胞が壊れるため、冷凍した大根おろしを解凍するとなめらかで柔らかい食感に変わり、生の大根とはまた違った味わいが楽しめます。
また、冷凍庫から取り出してそのまま生食として使える点も魅力で、蕎麦つゆに入れれば氷いらずでひんやりとしたおろし蕎麦を楽しむことができ、また、ポン酢とあわせることで、さっぱりとした味わいの焼き肉ダレとしても活躍!
大根おろしを冷凍保存しておけば、おろす手間やおろし器の片付けが不要になり、調理の時短にもつながりますよ。
解凍する際のコツ:冷凍した大根おろしは、冷蔵庫で自然解凍することで大根本来の風味を保つことができます。
急ぎの場合は、電子レンジで半解凍を目指し解凍すると良いでしょう。
全解凍すると、味に雑味が混ざるので注意が必要です。
大根の乾燥保存方法とその活用アイデア
大根を乾燥させると、長期間保存できるうえ、旨味が増し風味豊かな仕上がりを楽しめます。
特に、煮物やみそ汁など水分の多い料理では、戻さずそのまま使え、火の通りも早いため、調理がスムーズに運ぶのも魅力です。
また、必要な分だけ取り出して使えるため、無駄なく活用することができますよ。
「乾燥保存って手間がかかりそう…」と思う方もいるかもしれませんが、実は簡単で、初心者でも気軽に挑戦できる保存方法です。
大根を乾燥保存する手順
保存の手順
①大根を洗いしっかり水気を切ったら、用途に合わせて切り分けます。
・おでんなどの煮物用には・・・皮をむいて厚切りに。
・みそ汁や炒め物用には・・・大根の皮には栄養が豊富なため、あえて皮はむかず、細切り・短冊切り・いちょう切りにします。
②切った大根をザルや網の上に重ならないように広げ、天日で3日ほど乾燥させカリカリの状態にします。
ザルがない場合は、皿にキッチンペーパーをしいたものでも代用可。
風通しの良い場所に置くと早く乾燥し、雑菌の繁殖を防げます。
夜露で湿らないように、夕方には一度取り込むようにしましょう。
③しっかり乾燥させた大根は、保存袋や密閉容器に入れ、冷暗所で保管します。
保存期間の目安※4
冷蔵の場合・・・約2ヶ月
冷凍の場合・・・約3ヶ月
※参照4/秋田市|食品ロス削減「まるごと食べきり 野菜活用ハンドブック」
乾燥大根の特徴と活用アイデア
乾燥させた大根は水分が抜けることで甘みや旨みが凝縮され、煮物や炒め物、スープなどさまざまな料理で風味豊かな味わいが楽しめます。
また、栄養も凝縮されるため、少量で栄養価の高い一品に仕上がるのも魅力です。
・煮物、みそ汁、スープ・・・乾燥大根は水戻しせず、そのままの状態で料理に使うことができるため、手軽に栄養豊富な具材として活用できます。
火が通りやすく、味もしみこみやすいので、忙しいときにも便利です。
・炒め物・・・サッと水に戻した乾燥大根を炒めると、シャキッとした食感と甘みが引き立ちます。
油と合わせることで風味が増し、ご飯にぴったりの一品に仕上がります。
乾燥保存の際の注意点
・湿気に注意:乾燥させた大根は湿気に弱いので、できるだけ空気を抜いた状態で密閉保存すると、風味を保ちやすくなります。
・保存場所:冷暗所で保管することで、大根が変色したり、風味が落ちるのを防げます。
長期保存する場合は、冷凍庫での保存もおすすめです。
大根の葉の保存方法と活用アイデア
大根を丸ごと冷蔵保存する工程で切り落とした大根の葉ですが、実は栄養が豊富で、捨ててしまうには勿体ない部位です。
葉は根と比べても栄養価が高く、例えばカリウムは根の約2倍の400mg、カルシウムは根の約10倍の260mgも多く含まれています。
さらに、葉には3900mgものβカロテンが含まれており、根には含まれていない貴重な栄養素です。※5
これらの栄養素は、骨の健康維持や血圧調整に加え※6※7、がんや老化の原因となる活性酸素の発生を抑え、除去する働きもあります。※8
健康のためにも、ぜひ捨てずに大根の葉を活用してみてください。
では、葉の保存方法と活用アイデアをご紹介します。
※参照5/文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
※参照6/ 厚生労働省|e-ヘルスネット カリウム
※参照7/厚生労働省|e-ヘルスネット カルシウム
※参照8/ 厚生労働省|e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン
大根の葉を冷蔵保存する手順
保存の手順
①葉と根を切り離したら、切り口を湿らせたキッチンペーパーで包みます。
②葉をフリーザーバッグのような密閉袋に入れて空気を抜き、根と同様立てて保存することで鮮度を保ちます。
保存期間の目安:1週間程度
大根の葉の活用アイデア
切り落とした葉は、刻んで炒め物やスープ、ふりかけなどに使うのもおすすめです。
記事の最後には、大根の葉を使った栄養たっぷりのふりかけレシピもご紹介しています。
意外と簡単に作れるので、是非参考にしてみてください。
新鮮な大根を選んでさらに保存期間を延ばそう!
大根を長持ちさせるには、まず新鮮なものを選ぶことが重要です。
保存期間を延ばすためにも、鮮度の良い大根の見分け方を押さえておきましょう。
以下に、新鮮な大根を選ぶコツを詳しくご紹介します。※1
新鮮な大根の見極め方
・根の表面の状態
表面が白く、ツヤとハリがあるものを選びましょう。これらは鮮度が高い証拠です。
また、表面にはえているヒゲ根(細い根)が均等に整っているものは甘みがあるとされています。
ヒゲ根が乱れている場合、成長の過程でストレスを受けた可能性があり、辛みが強く出る場合があります。
・葉の状態
葉付きの大根は、鮮度を判断する大きな目安となります。
葉が青々として張りがあり、しおれていないものは収穫から間もない証拠です。
葉が黄色くなっていたり、しおれているものは鮮度が落ちている可能性があります。
特に葉を食べる場合は、葉の状態をよく確認して購入すると良いでしょう。
・根の硬さと重さ
手で持ったときに、しっかりとした硬さと重みを感じられる大根がおすすめです。
軽さや柔らかさを感じる大根は、水分が抜けている可能性が高く、鮮度が落ちている場合があります。
これらのポイントを意識して選ぶことで、新鮮で美味しい大根を選びやすくなりますよ。
解凍不要!冷凍大根や大根の葉を使ったレシピ
ここからは冷凍大根や大根の葉を使ったレシピをご紹介していきます。
どれも簡単で美味しく作れるため、ぜひ試してみてくださいね。
冷凍大根と豚バラ肉の煮物
材料(2人分)
カロリー 222kcal(1人あたり)
冷凍大根 200g
豚バラ肉 100g
☆麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ1
☆みりん 大さじ1
☆酒 大さじ1
水 200ml
ねぎ 適量(お好みで)
作り方
1. 豚バラ肉を一口大に切る。
2. 鍋に水と☆を入れ、豚バラ肉と冷凍大根(いちょう切り)を加えて中火で煮る。
3. 煮立ってきたら弱火にし、15分ほど煮込む。
4. 器に盛り、ねぎを散らせば完成。
冷凍大根とわかめの味噌汁
材料(2人分)
カロリー 42kcal(1人あたり)
冷凍大根 100g
乾燥わかめ 小さじ1
味噌 大さじ2
水 400ml
顆粒だし 小さじ1
作り方
1. 鍋に水と顆粒だしを入れ、冷凍大根(細切り)を加えて中火で加熱する。
2. 大根が柔らかくなったら火を弱め、乾燥わかめを加える。
3. 火を止め、味噌を溶き入れて完成。
大根の葉のふりかけ
材料(2人分)
カロリー 135kcal(1人あたり)
大根の葉 100g
ごま油 小さじ2
☆麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ1
☆酒 大さじ1
☆みりん 大さじ1
かつお節 1パック
白ごま 大さじ1
作り方
1. 大根の葉を細かく刻み、フライパンでごま油を熱し、葉を入れて炒める。
2. 葉がしんなりしてきたら☆を加え、さらに炒める。
3. 火を止め、かつお節と白ごまを加え混ぜれば完成。
水戻し不要!切り干し大根の煮物
材料(2人分)
カロリー 132kcal(1人あたり)
切り干し大根 20g
にんじん 1/3本
油揚げ 1枚
☆麺つゆ(3倍濃縮) 大さじ1
☆水 200㏄
ごま油 小さじ1
作り方
1. にんじんと油揚げを細切りにする。
2. フライパンにごま油を熱し、にんじんと油揚げを炒める。
3. 2のフライパンに、☆と切干大根を加え、汁気がなくなるまで中火で煮詰める。
4. 器に盛り付けて完成。
まとめ
大根は適切な保存方法を知ることで、長くおいしく楽しむことができます。
冷蔵・冷凍・乾燥、また葉の保存方法など、目的に応じた工夫をすることで、無駄なく最後まで味わえるでしょう。
ぜひ、この保存テクニックを活かして、いつでも新鮮な大根を楽しんでくださいね。
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